2010年12月30日
メーカー ゆずソフト 発売日 2010/12/24
       
シナリオライター 天宮リツ、北川晴、J・さいろー 原画 こぶいち、むりりん、こもわた遙華
おーぶるわーくす
シナリオ グラフィックス 音楽 文章(力) システム 熱中 総感
総合評価 C:63.07

「はぅぅ、ゆずソフトさん……フツウですよぉ」
シナリオ
 貧乏少年が、裕福で容姿が瓜二つの病弱少年の影武者をするお話。
ポイントは、セレブな学園生活だけでなく、執事としてもお屋敷で働くあたり。
また、主人公の性格が一般的なギャルゲー汎用鈍感オレオレ主人公なわりに、
影武者状態の時は、礼儀正しい好青年を演じるという器用さが目を見張ります。

 トゥルーはなしで、5人+おまけを攻略可能です。
悪友役の真琴が攻略できないのが痛いといえば痛いです。
全体的には非常に丁寧なシナリオに感じます。 ツボを抑えているし、山も谷もあります。
キャラが期待通りに動いてくれますし、設定も予想通りで裏切りません。(特に灯里ルートのパパ)
おかげで波乱も驚愕もありませんが。
お勧めキャラは瀬奈。 朝っぱらキッツイ下ネタありがとうございます的な、清楚な妄想少女。

 このシナリオの大きなファクターは、当然、影武者であることが周囲にバレるという事ですが、
5人中3人には既にバレてるし、ルートによっては正体完全にスルーだったり、
バレた後の周囲の対応がイマイチなのは珠にキズです。
(バレた直後だけが緩慢な展開であり、ちゃんと話進めれば期待通りの対応になります)

 話自体はこじんまりとしており、内輪で解決、大団円が多く、もったいない印象。
でもそれが、ゆずソフトクオリティ。
要は、社会の中枢に位置するような企業のお話だったりするのに、
(主人公が)それに真っ向から戦いを挑むとか、買収戦争とかするわけではないです。
乗り込むときとか、フツウに正面玄関から大将まで通されてます(笑
個人的に期待していたのは、影武者主人公が、
信頼を勝ち得て、兼元を動かすか味方につけるとか、そんな展開でした。(シンケンジャー的な)
特に言って欲しかった台詞は「兼元はあなたの後ろ盾になるわ」あたり。
主人公に対して、尊敬しているとか、よく働いてくれている、感謝している、という事は聞かされますが、
即拷問・泣かせたら許さない・手は貸さない・この仕事やめてもらいます、発言が多く、
簡単に突き放され、信頼とか一切されてないですよぉ、藤島さん。
グラフィックス
 あいかわらずの、こぶいち・むりりんペアで安定しております。
ただし、立ち絵のクオリティが非常に高いわりに、CG登場回数が極端に少ないため、
一枚絵の画像で一段階ほど評価が下がります。
背景が簡素で書き込まれていないことに加え、立ち絵より陰影と彩色がクッキリしており、
悪い意味でギャルゲー画像になっています。

 こもわた遙華氏の画像は、ユミナ絵に引っ張らてしまって違和感しかありませんでした。
音楽
 OPが榊原さんで、EDが霜月さんですが、特にお二人である必要はなかったように思います。

 BGMはAngelNote製作で、一定クオリティは保たれています。
灯里のメインテーマである恋の爆弾instと、どこでかかったか忘れた鉄の意志の二曲だけは、
頭一つぬきんでているとも思います。
各キャラのメインテーマの曲名の後ろにinst.Verってついてるんですが、
Vocal.Verってあるんですか? とは思いました。
文章(力)
 ベタな割には好印象ではあります。
変態メイドと瀬奈の下ネタにつっこみを入れる主人公は総じて面白かったです。
影武者初日から、既に慇懃な態度で完璧に振舞っているのは、二面性もあっていいのですが、
すっかり人間味が削げ落ちてしまっており、葛藤も苦渋も伝わってきませんでした。
こういうのはやっぱりルルーシュが参考になると思います。

 意外にいいと思ったのが、M&Aや株式について若干の単語説明、授業風景が公開され、
会社の御曹司たちが通う学校であるということに深みを増させたことです。
ほかにも、屋敷でのマナー勉強やダンス練習など、小ネタな知識が入っており、
ライターが若干ながら勉強していることが感じられました。

 整合性は一切取れていません。
瀬奈と灯里が子供の頃から知り合いという設定は破綻していますし、
虎鉄のお嬢に対する意識も食い違いが目立ちます。

 クラス内では、ひなたのみ主人公の正体を知っているため、
ひなた登場後の会話シーンが、クラスの背景画像が一緒で、
周囲に人がいるかいないかユーザーには分からず、「周囲に誰もいないことを確認すると……」
という前フリも何もないため、ひなたとの会話が入ると、シナリオの繋がりがぶっ飛ぶように感じます。
システム
 KiriKiriでここまでできるのか!? と魅せてくれた作品です。

 美麗なインターフェース、余分のないシステム設定、快適なエフェクト効果に、ワイド16:9
さらに、選択肢までジャンプ機能&バックログにバックジャンプ機能
しかも、バックログはオンマウスでCG状態まで擬似ロールバックで一瞬で見れます。

 特別すばらしいと思ったのは、会話中、句読点で立ち絵が変化するため、
一つの台詞でキャラの表情や仕草がコロコロと変わり、見て聞いて飽きない演出になっています。
しかも、シナリオの天宮リツ氏がスクリプト担当なのでチグハグさはありません。
熱中
 お気に入りのキャラクターさえいれば最後までいけます。
共通はさほどの長さではなく、ジャンプ機能アリで快適です。
ただ、共通での様々な選択肢でフラグが立つわりに、個別で恋人になるまでが長く、
なってからが本番というわけでもなく、残りは個別の半分といったところだったので、
共通ルートに選択肢を多数入れるのなら、特有のイベントも用意しておくべきでした。
なぜなら、個別に入ると、学園なら学園、屋敷なら屋敷と、
ただでさえ登場キャラクターが少ない作品なのに、
さらに閉鎖的でキャラの相互関係が薄れていくからです。
総感
 普通っていうなぁ!! と言われても、普通と言わざるおえません。
体験版で高級感あふるると感じましたが、システム面でそう感じただけで、
ゲームのコンセプトであるセレブ感とかはなく、おと僕の方が断然セレブです。

 夏空カナタは奇跡だったのか分かりませんが、今回はゆずソフトさん十八番のキャラゲーであります。
ギャルゲーマーには普通すぎて印象が薄く感じられるはずです。
システムは断然使いやすく昇華されたので、そろそろ独自エンジン開発して欲しいですね。






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